当科の目指す治療と取り組みついて
内視鏡による尿路結石破砕術
尿路結石破砕術(腎ぞう結石や尿管結石)はときに痛みを伴う病気です。
そのため、当科では早期の入院・手術を提案させていただきます。
手術中から手術後の治療において、痛みを最小限に抑える取り組みをしています。
術後疼痛対策の具体的な取り組み
- 3人の麻酔科専門医による麻酔を行います。
- 尿路結石破砕術では全身麻酔・硬膜外麻酔・硬膜外脊椎麻酔 のいずれかで対応可能です。
- 尿管ステント留置術は、麻酔科医による脊椎麻酔を実施しています。
- 男性患者に対しては、軟性膀胱鏡(柔らかい膀胱のカメラ)を積極的に使用しています。
- 術後のカテーテルの痛みを抑えるため、翌朝まで硬膜外チューブ(持続的に麻酔薬が注入される)を積極的に使用しています。
- 男性患者に対しては、局所麻酔併用尿道カテーテルを積極的に使用しています。
- 術後の尿管ステントを抜く際は、全例で軟性膀胱鏡(柔らかい膀胱のカメラ)を使用しています。
ツリウムファイバーレーザ(TFL:ティーエフエル)
- 従来のレーザに比べて、より小さく、細かい砂状に破砕されます。
- 大きな石をより短時間に、治療できる性能を持っています。
- ホルミウム・ヤグ・レーザと組み合わせて使用することで、安全かつ効率的に治療できます (使用には一定の条件が必要となります。詳しくは医師へお尋ねください)。
前立腺肥大症
当科では前立腺肥大症に対する
3つの手術が可能です。
1.HoLEP(ホーレップ):レーザで前立腺をくりぬく手術
2.CVP(シーブイピー):レーザで前立腺を溶かす:蒸散(じょうさん)する手術
3.PUL(尿道吊り上げ術):インプラント(前立腺に埋め込むワイヤー)で尿道を広げる
3つの手術はご本人の前立腺の大きさや形、体力、膀胱機能の程度により、医師より適切な治療を推奨させていただきます。手術の詳細についてはホームページビデオをご覧ください。
当科では将来への不安を解消する提案をさせていただきます。
- 肥大症は年齢とともに進行し、肥大が大きくなる傾向のある病気です。
- 前立腺が大きくなっていくに従い、手術時間がより必要となり、侵襲(ストレス)が増加します。
- 薬が効かない状態で残尿を放置すると、膀胱機能が低下し、尿道カテーテル留置が必要になるリスクがあります。
- そのため、高齢になる前や、膀胱機能が低下する前に、手術を積極的に提案しています。
- めまいなどの症状がでる内服療法は一生涯、必要となります。手術により薬をやめることが可能になります。