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アルコールと臨床検査

【執筆者】
検査科
臨床検査技師
古頭 和洋
皆さま、こんにちは。昨年末の忘年会、今年に入りお正月、新年会とお酒を飲む機会が多かったと思います。そこで今回は、アルコールと臨床検査についてお話ししてみようと思います。
皆さまの職場や市町村の健康診断で肝臓の機能検査としてよく用いられるのがAST、ALT、γ-GTの3項目です。特にγ-GTは飲酒マーカーとして注目されています。γ-GTは長期間の飲酒により肝臓中に増加して血中に漏れ出してしまうからです。またAST、ALTよりも先に血中活性が増加し、他の肝疾患との鑑別の参考となります。アルコールによるγ-GTの上昇は、断酒により改善されていきます。しかし、γ-GTを上昇させる要因は飲酒だけではありません。甘い物や菓子類を大量に食べることにより脂肪肝になったり、肥満や薬剤により上昇する場合があります。原因不明のγ-GTの上昇がみられた場合、特に中年の女性に多いのですが、肝胆道系の疾患が隠れているかもしれませんので精密検査をお勧めします。
AST、ALTは肝障害の指標となりますが、アルコールによる障害ではALTよりもASTが上昇し、AST/ALT比が2以上であることが多いようです。その他、アルコールにより尿酸値も上昇してきます。アルコールを毎日飲む人は、痛風の危険度が約2倍上昇し、特にビールを飲む人の危険度が高いとされています。近年、高尿酸血症においてはメタボリックシンドロームとの関連が注目されてきています。アルコールの大量摂取は、体内においての代謝異常、肝障害、中枢神経系の障害、脳血管障害および心臓血管系の障害など命にかかわる重大な要因となることがあります。このような重大な疾患にならないよう、適度な飲酒をお勧めします。
日本人においてアルコールの1日の適量はビールなら中瓶1本、日本酒なら1合、酎ハイなら350ml1缶、ウイスキーならダブル1杯とされています。これでやめられればいいのですが・・・。これから3月、4月と歓送迎会等々でまたお酒を飲む機会があると思いますが、楽しく適量を心掛けましょう。





