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「廃用症候群」について

【執筆者】
リハビリテーション科
作業療法士
丹波 亜矢子
皆さまは「廃用症候群」という言葉をご存知でしょうか? 「廃用症候群」とは、寝かせきりなどの状態や、心身の不使用・不活発(体や頭を使わないこと)によって引き起こされる機能低下のことをいいます。
私たちの体は本来、適度に動いている状態のもとで、その恒常性(生物が、その内部環境を一定の状態に保つ働き)が保たれていますので、何らかの原因で動けない状態にされると、さまざまな有害症状が出てきます。その有害症状とは、筋力低下(1週間で約10~15%低下)、骨粗鬆症(1ヶ月で約1~5%骨量が低下)、起立性低血圧(起立時に血圧が低下してしまい、脳の血流が維持できなくなって起こる症状)、関節拘縮(関節が固くなる)、肺炎、尿路感染、尿路結石、便秘、食欲不振、体重減少、うつ、認知症、褥瘡(床ずれ)などがあります。
これらの症状は、4~5日の安静臥床でも起こり始めるといわれています。また、若年者より高齢者の方が進行は早く、一度起きてしまうと元に戻るまでにはかなりの努力と期間を要し、元に戻らないことさえあるのです。リハビリテーション科では、医師の指示のもと、脳卒中を発症したその日もしくは次の日から、大腿骨頚部骨折の手術をした翌日から、などと可能な限り早期から患者さまのリハビリを開始し、廃用症候群の予防に努めています。不必要な安静はかえって体に良くないのですから、まず「起きること・座ること」から始めます。そして、離床ができるようになれば、排泄のためにトイレに行ったり、洗面所で身だしなみを整えたり、散歩をしたり、趣味活動をしたり・・・とリハビリを進めていきます。
リハビリを進める際には安心して取り組んで頂けるよう、患者さまの状態を確認し、訴えを傾聴しながら行っています。そして安全に在宅生活が送れるよう援助していきたいと思います。





