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認知症の話

昨年の夏、実家の村である出来事がありました。
お盆前に帰省した孫たちで久しぶりに賑わっていた老夫婦の家で、お婆さんをみているよう言づけてお爺さんは出掛けました。
いつの間にかお婆さんの姿がなく、警察に連絡して村の住人も一緒に探しました。老人の足では遠くに行かないだろうと思っていましたが見つかりませんでした。昨年は長雨の多い寒い夏で、どこかの山小屋にでも身を潜めていて欲しいと願うばかりでした。
年末になってようやく見つかったと知らせがありました。バイクのタイヤ跡がようやく残るような獣道で身を潜めるように亡くなっていたそうです。夏草の生い茂った中では気づかなかったのでしょう。

このお婆さんと同世代の私の母から、そのような出来事を聞かされた時に、自分に認知症の徴候が現れたら迷うことなく施設に入れて欲しいとお願いされました。

認知症の70%はアルツハイマー型と言われ、脳にアミロイドβ蛋白が蓄積される病気です。なかなか早期発見とはいかず、ギリギリまで病院を受診させないことも少なくありません。65歳以上の高齢者では5人に1人(女性は3人に2人)は認知的に異常があるといわれます。
アミロイドβ蛋白は一般の採血で検査できないため、代わりに長谷川式という簡単なテストが使われています。ご存じの方もいらっしゃると思いますが、気軽にできますのでチェックしてみてはいかがでしょうか。

※下記は長谷川式認知症スケールの設問の一例です。

長谷川式認知症スケールの設問の一例

【執筆者】
検査科 主任 御厩敷 則子