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造影剤を使った検査について
CTやMRIの検査などで、体の中の特定の部分をはっきり写すために造影剤を使った検査をする場合があります。
この検査について、ご不安な方はいませんか? 今回ご説明することで、不安が少しでも軽減されればと思います。
造影剤の副作用には、下記のような症状があります。
■軽度の副作用
吐き気、嘔吐、じんましん、発疹、かゆみ、熱感、くしゃみ、咳、喉の不快感など。
■中等度の副作用
血圧低下、呼吸困難、顔面浮腫など。
■重度の副作用
ショック、アナフィラキシー、腎不全、痙攣発作、肺水腫など。
軽度の副作用は比較的頻度が高く(約3%程度)、自然に軽快することが多いです。 重度の副作用は頻度が低い(0.04%以下)ものの、適切な処置が必要となります。
造影剤の主な排泄経路は腎臓からの尿排泄です。通常、造影剤は投与後、数時間で大部分が排出され、24時間後にはほとんど体内に残りません。造影剤使用後は、水分を多めに摂ることで、造影剤の排出を促すことができます。
検査後、数時間から数日後に症状が現れる遅発性の副作用もありますので、気になる症状が出た場合は、速やかに病院まで連絡してください。
アレルギー体質の方や過去に造影剤で副作用を経験したことがある方は、事前に医師に相談をお願いします。
造影剤の血管外漏出(血管外に漏れてしまうこと)が起こる場合もありますが、少量であれば自然に吸収されるため、ご安心ください。
ご不明な点や心配なことがあれば、医師や放射線技師、医療スタッフにお気軽に声をおかけください。
【執筆者】
放射線科 山本 和史







